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2024.09.10 「注連(しめ)を解く」、全文公開しました!
本日、「注連を解く」7千字、全文公開となりました。
ありがたいことに、おそらく全作品のなかでも一番の反応がありまして、本当に嬉しくて嬉しくて、ふつうに読んでもらえるだけでもありがたいのに、皆さまからスター⭐️やページスタンプ🟢までお寄せいただき、初動でホラーランキングの8位の反応をいただきました。
特にページコメントには何度も何度も目を通して、喜びをかみしめておりました。
あらためて、感謝を申し上げます。
個人的にも、今回の作品は自分らしさが出せたような感覚があって、思い入れが深いものとなりました。
実話怪談話となると、正直なところジャンルから外れる感があるのですが、まあ仕方がない……かな。
それから、たくさんいただいたページコメントのなかに、目を引いたものがあったので、こちらでご紹介。
大佐戸達也さまからのコメントの一部を抜粋しますね。
> 同じセリフ部分でも、「 」の有無を使い分ける、それがうまい
と褒めていただきました。
気づいていただけて、とても嬉しかったのでこの点について解説がてら触れてみます。
コレ、長セリフを分けて、強調したい文面を先頭に持ってくるための苦肉の策でもあります💦
10〜20代に漫画を描いていたので、セリフの響かせかたを探る思考回路ができあがっています。
漫画の場合、吹き出しにセリフを納めるわけですが、これが長セリフになると、目が滑るというか、頭の中に入ってこない、という現象が起こります。
これを利用して、大量の思考要素の文章を一面に詰め込むことで、視覚の混乱を起こさせる効果を狙う表現法もあるほどです。
最近はネットの縦読みコミックも増えたので、漫画の読みかたが変わりつつあるので、一概には言えないのですが、紙本の場合、見開きにした時に右上、左上、左下が重要なコマで、そこに読者に知っておいてもらいたい情報を配置するようにしてあります。
このみっつのコマを読んでいけば、見開き2ページの全体コマ割りの展開が把握できるようにしてある、といってもいいかもしれません。
つまり、このコマに重要なコマとセリフが配置される、ということです。
小説の場合、文字の羅列なので、どこに重要な情報が置かれているか、というのがわかりづらいんですよね。
特に、セリフの場合。
よく見かけるのが、セリフが長いためにセリフ内で段落をつける作家さんをみかけます。
もちろん悪くはないし、違和感があるかどうかは個人の感覚なので間違いでもありません。
ただ、個人的には避けています。
なぜなら、羅列される文章内に重要情報が紛れ込んでいると、読み飛ばされる可能性が高い、というのを感じているためです。
ネット小説は、段落ごとに行間の空行が入るので、作者による改行の工夫でわりと重要情報を突出させることが可能になります。
ただ、私の場合は初稿はベタ打ちで作成しているので、できるだけ重要情報は単独で表現したい、という感覚を重要視しています。
基本としては、物語上で『読者に覚えておいてもらいたい』重要なセリフは、単独で独立させたい。
大抵は登場人物の行動を挟むことで、セリフを独立させるんですが、間が悪かったり流れが悪くなったりする場合もあります。
その場合は、吹き出し外の描き文字的な感覚で、セリフ外の喋り文字を作るんですね。
あと、複数の登場人物が交わし続けるセリフで、誰がしゃべっているのかわからなくなる(読者に察する努力を課する)のを避ける、防止策でもあります。
これも、確たる正解があるわけではないです。
ここ5年近く書いてみて、どうやらこうやったほうがよさそうだ、と試行錯誤した結果であるとつらつら書き連ねてみました。
ちなみに昨今は、特にスマホでのコミック閲覧が主流となって画面が小さいため、漫画の文字サイズは大きめになっています。
そのため、コマ割り吹き出し内に納めるセリフの量は、昭和→平成→令和とどんどん少なくなっている傾向にあります。
最近のコミック、紙本だと10分もあれば全部読めちゃうものが多いからね💦
その逆をいくコミックを、娘に見せてもらいました。
その漫画のタイトルは「吸血鬼すぐ死ぬ」。(笑)
ギャグで、アニメ化もされてそりゃもう爆笑しまくる面白さなんですけど、セリフの文字量が半端なくて、思わず紙面上で拡大指ズームしちまいたくなるくらいの文字の小ささ……ネット慣れした老眼オカンにはシンドイっす💦
ということで、セリフ回しの重要性を考えつつ、表現を独自に工夫を凝らしているというお話でした。
おそまつっ!!!
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