01.お嬢様との出会い

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01.お嬢様との出会い

「お前、2年だよな?なんだよその頭はさぁ」 「その目付き、メチャクソ、生意気なんだよっ」 校舎裏のごみ捨て場の建物の後ろはとにかく雰囲気が悪い。 目の前には同じ制服を着る男子生徒が2人。 上履きの色から3年。 人気(ひとけ)がない死角になっているその場所は、普段 生徒は通らない。教師も滅多にこない。 気付いても仲裁になんてこないだろう。 胸ぐらを掴まれてグイッと持ち上げられると同時に、壁にぶつかり背中に鈍い痛みが走った。 「わりーわりー、手が滑っちまった」 うひゃひゃひゃ、と下品な笑い声がその場に響き渡る。1人に後ろから両腕を押さえられ、もう1人が拳を振り上げた。 口の中に血の味が広がっていくから、内側の肉が切れたんだろうな。 「ごめんなー、こいつ手癖悪くてさぁ」 「あー、また手が滑っ…」 ────ガン!!! 今度は頭に鈍く震えるような痛みが走る。 俺がクソ3年の顔面を頭突きしてやった痛みだ。 「1人じゃ喧嘩もできねーんすか?先輩として恥ずかしいっすねぇ」 あー、ムカツク。コイツら自業自得だよな?ニイッと自身の口元を緩めてパキッと指の関節をならした。
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