1人が本棚に入れています
本棚に追加
二話
「ねぇねぇ、あきらくん!わたしたち、ずっといっしょだよね。」
そう、さやかちゃんが言った。
「いきなりどうしたの?」
と僕が返す。
「えーっとね、あきらくんがわたしのことミステタからだよ、、、、、、」
「あのとき助けてくれてたら私は助かってたかも知れないんだよ。」
僕は恐ろしくなって一歩後ずさりした。
「また、逃げるんだ、、、」
ゴツッ
前の椅子に頭をぶつけた。
僕はあのあと会場の椅子で眠ってしまっていた。
清佳が死んでから10年、僕は度々昔のことを夢でみるようになっていた。
いい夢もあれば辛い夢もあった。
でも清佳のことを忘れないようにみせてくれていたのかもしれない
それも今日でオワリだ。
そう思って僕は車に乗り込み家に向かった。
車を走らせ、5分ほどたった時
一本の電話がかかってきた。
知らない番号からだったが僕は出たほうがいい気がしたので、出てみることにした。
スピーカーにする。
「もしもし?」
懐かしい声が聞こえた。
「利依さん!」
僕の声に対し、落ち着いて返す。
「明日、会えないかな?」
いきなりの問に驚いたが、僕は少し間を空けて返す。
「もう、全部終われますか?」
「うん、学校の屋上で会おうか。」
僕は了承したあと電話を切った。
気づいたらもう家の前までついていた。
ポストを確認すると封筒が入っていた。
とりあえず家の中に入り中身を確認してみることにした。
封筒の裏側には宛名は書いていない。________________________________________________
高山清佳
徹くん、元気に過ごしていますか?
清佳です。
さっそくですがこの手紙を書いた理由
について話そうかなと思います。
おそらくですが私は死んでしまっているでしょう。
私はあることについて調べていました。
それはある研究についてです。
そのせいで命を狙われてしまうことになりました
私の誕生日の日、毎年必ず忙しい両親が時間を空けてくれている一年で一番楽しい日。
夕方、学校から家に帰ると家には誰もいなかった。
いつもならどちらかが帰って来ていて夕飯を用意してくれているはずなのに、リビングやキッチンに誰の気配もない。
今年は、どこかに食べに行くのかなと思い
ウキウキしながら荷物を片付け、帰りを待った。
一時間ほどたった頃、メールの通知音が鳴る。
スマホを開き確認した。
「母が死ンダ。」
/////////////////////////////////////////////////////////////
それからというもの、父は、人が変わったかのように仕事にのめり込み家には、ほとんど帰ってくることはなくなった。
私も高校でみんなと再会するまでは学校にもほとんど行けなくなり引きこもりになってきてしまっていました。
最初のコメントを投稿しよう!