もう少しそのままで……。

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*** 「大輔! お前、わかってるのか! 荒療治すぎるんだよ! ちづるちゃんの心の傷えぐるような事したら……俺……俺許さないからな! 大輔でもな!」 ちづるが去った後、匠は熱くなり大輔の胸ぐらを掴んで叫んでいた。 「俺だってそうさ。 ちづるは大切な……」 胸ぐらを掴まれたまま、大輔は言葉を濁した。 「大切な何だよ?」 大輔を解放し、匠は問い詰める。 はっきりしない大輔にモヤモヤしている。 「……俺、大学行くわ」 大輔は平静を装っている。 「……勝手にいけ。 (ホントはちづるちゃんを見に行くんだろ。 不器用なやつめ。 まどろっこしいんだよ。 続き言わなくてもわかるつーの。 これだからイケメンでもモテないんだよ……)」 大輔の言動に匠は何だか複雑な気持ちになっていた。
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