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「大輔!
お前、わかってるのか!
荒療治すぎるんだよ!
ちづるちゃんの心の傷えぐるような事したら……俺……俺許さないからな!
大輔でもな!」
ちづるが去った後、匠は熱くなり大輔の胸ぐらを掴んで叫んでいた。
「俺だってそうさ。
ちづるは大切な……」
胸ぐらを掴まれたまま、大輔は言葉を濁した。
「大切な何だよ?」
大輔を解放し、匠は問い詰める。
はっきりしない大輔にモヤモヤしている。
「……俺、大学行くわ」
大輔は平静を装っている。
「……勝手にいけ。
(ホントはちづるちゃんを見に行くんだろ。
不器用なやつめ。
まどろっこしいんだよ。
続き言わなくてもわかるつーの。
これだからイケメンでもモテないんだよ……)」
大輔の言動に匠は何だか複雑な気持ちになっていた。
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