もう少しそのままで……。

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*** ……暖かい。 ここは施設? 「大輔! ちづるちゃん見つかったか! ……って、何でおんぶしてるんだよ! (うらやましい!)」 帰ってきた私達を見るや否や、匠さんは大きな声を出している。 何だか雲行きが怪しい……。 少しだけ寝たふりして……タイミング見計らって起きよう、うん。 「大きい声出すな、ちづるが起きる。 ちづる、動けなくなってた。 フラッシュバックしてフリーズしてたみたたいだ」 大輔さんは匠さんに説明している。 ……すみません、実は起きてます。 私が寝ていると思っている大輔さんは私をベットに寝かせてくれた、 「大声だして悪かったな。 しかし、間に合って良かったな」 気を遣って小声で話す匠さん。 間に合った? 何の話かしら? 「あぁ。 あのままだったらちづる、凍えてたぜ。 あの場所にいてくれたからよかったがな」 そう言って大輔さんは私に毛布を掛ける。 ……暖かい。
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