もう少しそのままで……。

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「匠さんは私の事可愛がってくれた。 ううん。 今もだよ」 お兄ちゃんのように親切にしてくれる匠さん。 お兄ちゃん……。 ホントはね、お兄ちゃんって思ってないの。 「よ、よせよ。 恥ずかしいじゃないか!」 赤面する匠さん。 何だか可愛い。 「でも、妹……なんだよね?」 私は匠さんに確認するかのように問う。 「ま、まぁ……」 何故か気まずそうに言葉を濁す匠さん。 意味深……。 「匠、彼女いるしな」 何食わぬ顔で大輔さんは言う。 あれ? 今聞きたくないこと聞いちゃったような気がしたんだけど……。 「だ、大輔!」 顔を真っ赤にしている匠さん。 声……裏返ってますよ。 大輔さんの言動に匠さんはしどろもどろ。 「彼女……か」 何だか残念。 ううん。 ここは喜ぶべきところよ……。
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