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「俺、コミュニケーションとるのが苦手で……。
匠が言う『不器用』は半ば正解。
俺は……人間が苦手だ。
だから足長おじさんでいる間は何か違う自分になれ気がするんだ」
そっか。
これが大輔さんなりの表現方法だったんだね……。「バイト代、全部足長おじさんに使ってるがな」
さらっと足長おじさんの事情をばらす匠さん。
……バイト代全部って……大輔さん凄すぎ……。
「よ、余計なこと言わなくていい」
耳まで真っ赤にして照れている大輔さん。
そんな表情もするんだ……。
「大輔は俺にとっても足長おじさんなんだ」
にっこりと匠さんは笑う。
「は?」
意味が分からないと大輔さんは首を傾げている。
「両親に捨てられてここで育った俺はどこかひねくれてた。
中学で大輔に出逢って……。
みんなはとっつきにくい俺を避けてたのに、大輔だけはフツーに接してくれた」
両親に捨てられた?
匠さん、結構爆弾発言ですよ……。
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