コンビ結成

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 ふたり揃って遅刻をすれば、お節介焼きなクラスメイト北条(ほうじょう)美咲(みさき)に叱られた。 「こら海神コンビ!また朝から喧嘩でもしてきたんでしょ!」  小さく「だっる」と言った海は、美咲を空気と同化させ、スタスタ自身の席へと進んで行った。よって、彼女の怒りの矛先は俺だけに。 「ご、ごめんなしゃい美咲しゃん……」 「ごめんじゃなくってこっちは聞いてんのよ!喧嘩したの!?」 「い、いえっ。諭しただけですっ」 「はあ?諭すう?」 「ここからお逃げなさいと、追われ者に告げただけですっ」 「はー?」  コトンと今にも頭が落ちてしまいそうなほどに首を曲げた美咲は、それをゆっくり元へ戻す。 「神人は敵が多いんだから、あんまり海くんを巻き込まないでよねっ」 「へ?」 「喧嘩すんのは勝手だけど、海くんを誘うなっつってんの!」 「はひっ」  しゅんと俺が萎縮したところで二限目のベルが鳴り、美咲は席へと戻っていく。  彼女の言葉の裏に隠された真意を予想してしまえば、その日一日中項垂れた。
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