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「実は…」
最近話題になっていたアイドルタレントの薬物所持が発覚。
それは間違いなくあの時悠里さんに干されたあ天真爛漫な彼女で、朝のニュースで取り上げられたのを見た俺は唖然として言葉を失くす。
「正直これが発覚する前に降板になっててよかったです。あのままだったら撮影にも大きく響いてたので」
「…ええ…」
まさかな。
悠里さんとの会話を思い出した俺はプロデューサーとの会話を淡々と終える。
「人は見掛けによらないですね」
「人の本心なんて見た目には分からないものよ」
プロデューサーの最後の言葉と悠里さんの言葉が重なる。
たまたま偶然だろと思いながらも違和感を覚えた俺はタブレットを手に取り、気になったことを調べ始める。
するとやはり見逃せない事実が次々に明るみになり、俺は複雑な感情を抱くことになる。
「やっと会えたわね、優斗」
「まだ一週間しか経ってませんけど」
目の前の悠里さんを恨めしく思う。
家にまで押し掛けてくるなんて想定外だった。インターホンの嵐で出てみればサングラスをかけた彼女があっけらかんと顔を出す。
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