1.事実は小説より奇なり

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 『終了です!!皆さん、お疲れ様でした。体育館に戻ってください』  そんなアナウンス音に目を覚ました流は大きなあくびをした。  よく寝た。  木の上から降りて、体育館に向かう。その途中で知ってる顔が。  「加勢」  やけにぐったりしている栄一を見つけた流は声をかけた。振り返るとすごく驚かれた。  「何だその仮面」  「これがオレの秘策だ!」  栄一は冷たい視線で「どうりで捕まらないと思った」と言った。  「お前は捕まったみたいだな」  「いや、捕まったというよりも事故で捕まったと言いますか」  「事故?」  栄一の視線がそれた。その視線の方に目を向けると、またまたイケメンが。オレンジ色の髪に人懐こい笑顔を見せるイケメンだった。  「はろーwwども、事故を起こした者ですww」とテンションが高い男が現れた。  「うわ、うざい」  「ひどいww」  「すまん、つい」  男は楽しそうにケラケラと笑っている。  「鏑木くんと同じ外部生で、誇り高い腐男子である大原咲夜ですww」  こいつ、アカリと同じ匂いがする。  「いやぁwすみませんねww観察していたら、俺が追いかけられてw警察なのにww逃げた先に栄一くんがいたわけですよww」  「あ、察したわ」  「察しがいいwwいやぁ、栄一くん申し訳ないw」  「いいよ。親衛隊の子たちに捕まるよりは気が楽だから」  「いいやつだな、お前」  「うん、自分でもそう思う」  自分で言うのか。  「そう言えば…」  流は咲夜の顔を見た。  「なんでオレの名前知ってたんだ?」  「えwクラスメイトですよw俺とあなたw」  「あ、そうだったのか」  「どんだけ興味がないのwwwあ、流ちゃんって呼んでいい?」  「別にいいけど」  「ありがとw」  ▷2人目の友達ができた!  ▷流はレベルアップした!!  ▷やったね!!  「ま、体育館に行こうぜ」  
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