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私が亡くなってから、陽太はどんな気持ちでいたのだろうか。
凛はいたけど、誰か寄り添ってくれる人がいたのだろうか?
考えても仕方ないのだけど。
嫉妬ではなく、陽太を支えてくれる人がいたらいいのに、と勝手な事を思った。
ふと、凛が気になった。
「あ、みかん」
陽太の膝から降りて、凛の部屋のある2階へと階段を登った。
生前はちょっとしんどかった階段。
猫の身軽な身体だと登りやすい。
ドアが閉まっている。
当たり前か。
ドアを爪でカリカリ音を立てると、凛がドアを開けて部屋に入れてくれた。
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