猫の毛

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「ねぇ久住さん。猫情報知りたいから連絡先教えてよ」 「猫情報?」 猫情報なんてググれば良くないか? 怪訝そうな私の表情を見て慌てた彼は「その、猫バナシできる人、なかなかいないから…」と付け加えた。 そういうことね。 「そういうことなら」と私は佐野くんとメッセージアプリのIDを交換した。 この日から私と佐野くんは毎日メッセージのやり取りをするようになった。 猫バナシをする目的のはずが、猫の話題は1割ぐらいしか無いのが不思議だけど。 でも何故か、嫌じゃない。 佐野くんの存在が、私の中で大きくなる予感がした。 猫の毛 fin.
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