②女子高生

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…グチャ …グチャ、グチャ 長嶋くん、聞き馴染みのある音にゾッとする。 まさか、田淵くん、懲りずにまた猫を殺しているのか。 慌てて前と同じ路地裏へ駆け込んでいく。 「長嶋くん…助けて…」 こちらに気づいた田淵くん。 なにやら彼の様子はおかしい。 後一歩のところで泣いてしまいそう、そんな目でこちらに強く訴えかけてくる。 ここで長嶋くん、彼の足元の''それ''に気づいてしまう。 「…女?」 田淵くんの足元に転がっているのは、恐らく女子高生。制服の白いシャツには真っ赤な血が染み込んでいる。 「田淵くん…これは…」 女は首から上がなかった。 よく見ると田淵くん、右手に小さなナイフ、左手に女の首を持っている。 女の首は一刀両断…ではなく、時間をかけ少しずつ切り裂いていったのであろう、切断面は見るに堪えないほどズタズタになっていた。 刃を刺し動かしている間、女は苦しみながら地面を這い回ったのだろうか。爪は全て剥がれており、アスファルトにはいくつもの苦しんだ形跡が見える。
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