神さま様

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「おい、聞いているのか。ワレを敬え」  また、喋った。小さいせいか声は高めだけれど、なかなかいい声だ。……て、 「う、うやまえ、って言われても。どうしたら」 「いろいろあるだろう。崇めて礼をするだとか、供物を捧げる、だとか」  …………ハア?  「まずは、礼からだな。愚かなる迷い子よ、ベッドから降り膝をつくが良い」  …………ナニ、コイツ。  小っちゃいくせにビルより高い上から目線。  迷い子って別に俺、迷ってねーし。迷い込んで来たのアンタのほーだし。  いきなり土下座に貢物(みつぎもの)要求って、何ヤ○ザみたいなこと言っちゃってんの。  ムカついたせいで、俺は少し落ち着いた。  夢だろうと新ワールドだろうと、今この場ではコレに応対するしか、出来ることはない。  まずは、状況把握。つまりコレの観察だ。   今までは動転し過ぎて、なんか動くもの、としか思えなかったからな。怖すぎて直視出来なかった。……ヨシ、心を決めて。  俺はマジマジと神さまとやらを眺めた。
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