神さま様

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「うむ。あの手袋はな、昨夕からあそこにあったのだ。失くしたご婦人はワレに心からの祈りを捧げていた。他界した夫からの大切な贈り物だ、見つかるようにお願いします、とな。まあそう言われても、ワレとしては道行く民の良心を期待するしかあるまい」 「え、なんか、ちょっと……。俺の調査といい、その手袋発見といい、もっとこう、ぴぴぴ~ って、超能力でなんとかなんないの?」 「愚かなる迷い子よ。人間の特殊能力と神の力は完全に異なる次元のものだ。そもそも祈りの形で届けねば、人の心も測りかねる仕組みになっておる。でなければ干渉が過ぎて人の世の崩壊を招きかねんからな」  ……なんっか、怪しいなあ~。じゃあ、何が出来るってんだろう。 「まあさ、フツーの生き物じゃないことはわかるけどさあ。ほんっとに、神さま、なん?」  俺は生き物のお尻をチョイと撫でてみた。    ……うっわ。なにこれ…………赤面。  そうだ、ぱんつ、はいてないんだもんな。  薄くひらひらした布地を通して、俺の敏感な指先に生々しい手ざわりで、プルりん、って…‥       ぎゃああああぁぁーーー! 「な、なに、今の、電撃、みたいな……すごい、衝撃……痛い」
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