(二)

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 そうして、私の待ち続ける日々が始まった。  待ち続けるといっても、要するにそれは毎日実家の農家の仕事を手伝うことだった。  畑は洞爺湖へ上っていく丘陵の中腹にあった。昭和新山が見え、毎日河口から煙が上がっているのが見えていた。冬でも夏でも、多い少ないはあったが、毎日煙が立ち上っているのが見えていた。  まだ肌寒い季節ではあったが、田んぼの苗を育て始めたり、種芋などの準備をしたりする季節でもあった。そして私の当面の仕事は、畑に出て(くわ)をふるって畑を耕しておくことだった。 (続く)
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