私の華麗なる日々

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最近、猫用のスープがあるらしいが、私は頑として食べなかった。 歯応えがなさすぎて食べた感じがしないのだ。 世の中のエージェントとして派遣された同胞達は、既にスープの虜だとか。 嘆かわしい…誇りはどうした!? 私は食べないぞ! 私の仕事は多岐に渡る。 ・まずは食事の品質向上で、毎日チェックしている。 ・次にトイレの清掃チェックだ。 用を足す場所こそ清潔でなければならない。 砂も私に合わない物など認めないからな! ・次は下僕の寝顔チェックだ。 下僕だけあって間抜けな寝顔だ。 私のように気品のある寝顔ができないなど、程度が知れる。 上記の仕事は毎日のことで、一度も苦に感じることはない。 後は派遣先の一人になれる場所チェックだ。 私の仕事は人間に見られてはいけないので、一人になれる場所が複数必要になる。 もちろん猫用のスマホも持っているが、一人になれる場所でしか使わない。 私達はいつもゴロゴロ寝ているように見られているが、私達はいつ臨時ミッションがきても、すぐに対応できるように待機しているのだ。 目を閉じているのは精神統一だ。 分かったのなら、私を一人にしてくれ。 貴重な昼寝の時間が少なくなる……いや、精神統一の時間が少なくなるのだ! 断じて昼寝ではない! 私はエリートだからな!
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