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「お姉ちゃん大丈夫?」
ママの趣味の細かい花柄のベッドカバーの上に座らせ、私も隣に座りお姉ちゃんの華奢な肩に手を回し頭をずっとくっつけていた。
「あーちゃん、ごめんね…」
お姉ちゃんが絞りだした声はカラカラにしゃがれている。
「お姉ちゃん、私こそごめんね大丈夫って言ったの私だもん。何であんなに怒るんだろう?お姉ちゃんがいくら可愛いからって自分の趣味を押し付け過ぎなんだよ」
「違う…私がいけないの…私がママの思っている子になれないから…」
そう言うと膝を抱えて小さくなった。
「そんな事言ったら私の方がずっとダメじゃん!お姉ちゃんは完璧なんだから!お姉ちゃんは私の自慢なんだから!」
お姉ちゃんは首をずっと振ったまま
「違うの、違うんだよ…。あーちゃんごめんね」
と呟いた。
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