5人が本棚に入れています
本棚に追加
第2話 落とし物してものんびり
私の名前はナナリー・フラワーローズ。
趣味はお花を育てる事と、ペットのインコちゃんやカメちゃんとお話する事よ。
お友達は、たくさん。
みんな仲良しで、嬉しいわ。
毎日の日課は、世界中が平和でありますように、と町の中にある教会にお祈りにいく事。
ステンドグラスが綺麗て、とても幻想的な場所なの。
貴族だから簡単に外出はできないけれど、腕の良い護衛もいるし、周辺の住民は気の良い人達ばかりだから何も問題はないわ。
そんな私なので、特に何か奇抜な事が起こったり刺激的な事が起こったりする事はありません。
平凡な日常をおくらせてもらっています。
その日は、日課の朝のお祈りをした後。
お家に帰ろうとしたんですけど、ちょっとうっかりしてしまったみたい。
落とし物をしてしまいました。
「あらら~?」
ちょっと扱ったから、汗を拭こうと思ったんだけどポケットの中に手を入れて違和感。
ハンカチを無くしてしまったみたい。
誕生日に母から貰った大切なハンカチなのに。
花の刺繍がほどこされた、可愛い品物なのに困ったわ。
だから、私は慌てて、周囲を探しました。
一緒にお散歩していたペットのインコちゃんや、カメちゃんも一緒に探してくれる事に。
私とにてよくのんびりしてるけれど、困った時はとっても頼もしい子達なの。
「あらあら~、大変大変。何とか見つからないかしら~」
え?
とても慌ててるようには見えない?
よく言われてしまうけれど、そんな事はないわ。
これでも私はとてもめいっぱい慌てているのよ。
あっちをウロウロ。こっちをウロウロ。
そうしていると、困った私を見かねた神父さんが教会から出てきて、一緒に探してくれたの。
最終的には、風に飛ばされたハンカチをインコちゃんが見つけて、持ってきてくれたんだったかしら。
私が褒めてあげたらテンションが上がっちゃって、ぼうっと火を吐いちゃったから、せっかく見つけたハンカチが少しこげちゃったのよね。
すぐにカメちゃんが、水を出して消火してくれたわ。
こういう事よくあるけれど、せかせかしていては人生損だわ。
私は心に余裕をもって、ゆっくりどっしり構えて生きていく事を心がけているんだから。
最初のコメントを投稿しよう!