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「さて、待たせてしまったね。続きを始めようか」
そう言うと藤堂は反り立つ自身を取り出し、夏生の後蕾にあてがうと一気に貫いた。
「ひっ!」
痛みに悲鳴を上げながら夏生は身体を弓なりにしならせる。藤堂はその細い背中に覆いかぶさると激しく抽挿を始めた。そのたびに肉を打ち付ける音と水音が響き、障子戸越しの優介にも何か行われているか容易に想像できてしまった。
(嘘、だろ……)
障子戸で隔たれた向こう側で繰り広げられているであろう行為に、優介は目を背けたかった。しかしどういうわけか、耳を塞ぎたくても塞げずただ拳を握り締めることしかできない。
行為は次第にエスカレートしていき、藤堂の声が聞こえてくる。
「どうしたんだい?せっかく友人が来てくれたんだ、可愛い声を聞かせておやりよ」
「ん……っ、ふ…ぅ、っ」
胸の突起を弄られながら奥深くまで突き上げられれば、反射的に甘い吐息が漏れる。しかし夏生は自分の腕を噛んでそれを懸命に抑え込み、必死に声を殺そうとしていた。
「いつもだったら我慢できずに厭らしい声をあげているのに、中岡君に聞かれるのはそんなに嫌かい?こんな血だらけになるまで噛むなんて健気だねぇ」
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