第一話 巨大人型兵器『サキガケ』の誕生秘話

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「ん?」 「デリヘル、一年間……この大本営に呼んでいい。元帥(トップ)の私が許可する……それでどうだろうか?」 「やりましょう、ぜひやらせてくれ」 「よっし! さすが博士だ!」  男たちはかたく握手を交わす。 「なぁに、お前さんの懐の深さには感服するよ」    天岡ソウイチ。  稀代の天才にして、稀代の……ドスケベ。    こうして帝舞は、〝軍事施設に民間人(風俗嬢)を招かせる〟という、世間にバレたらやばいリスクを背負いながらも、天岡に『巨大ロボットの開発』という世紀の偉業に着手させる。  そして、その開発はなんやかんやで成功してしまい、約半年後の二〇二〇年、七月に正式にロールアウトする。  これが、後に『天国』との戦いにおいて、日本防衛で活躍した『サキガケ』と呼ばれる巨大人型兵器の誕生秘話である。  また、天国をめぐる戦い――『七月のラグナロク事変』のあと『サキガケ』は、世界の国防・治安維持のために量産化され……『ヘルズ・フレーム』という巨大人型兵器の先駆けとなるのである。             ~ 第一話 完 ~
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