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激闘が終わり、魔王は俺達の攻撃を受けて倒れた。
勇者の俺と魔法使いで恋人のサラは、握手をして喜んだ。
しかし、魔王は立ち上がり、俺達をじっと見つめた。
「魔王が立ち上がった、次の攻撃に備えるぞ!」
「わかったわ。何度だって倒してやるわ!」
魔王は攻撃を仕掛けることなく、仲間になりたそうにちょこんと地面に座っていた。
「あれ、攻撃が来ない。もしかして魔王は俺達の仲間になりたいのかな?」
「騙されちゃダメよ。魔王が仲間になんて……」
「仲間になりたいです」
サラの言葉を遮って魔王が小さな声で呟いた。
「やっぱり仲間になりたいんだね。でも、どうしよう」
「魔王は残酷よ。仲間になんてしたら、弱い敵も粉々に……」
「手加減できます」
またしてもサラの言葉を遮って、魔王は呟いた。
弱い相手には手加減できると、自分をアピールしている。
「魔王を仲間にしたら冒険が楽しくなるんじゃないかな」
「強い攻撃しかできなくて、面白みなんて……」
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