今宵、素敵なきみと。
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眠りから目覚めると約束の時刻が迫っていた。俺は寝ていたソファーからそっと立ち上がり、音もなく部屋を横切って玄関のドアを静かに開けて外に出る。 しっとり纏わりつくような夜気に包まれ、烟ったような街灯の下を足早に通り過ぎる。慌てる必要はない。そう分かっていても、迅る心は抑えきれず、心臓は早鐘を打ち、足は自分のものではないように浮ついていた。
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