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男はとにかく丁寧にオレを抱いた。
常に声を掛け、気遣い、気持ち悪いくらい優しかった。
オレの体に真っ赤な舌を這わせ、体中を舐めまくる男を、ヘビみたいだと思った。
砂糖を大量に入れたコーヒーみたいに、甘ったるいセックスだった。
「ねぇ、俺と付き合ってよ」
オレの何を気に入ったのか、ただの遊びなのか。それとも、いいおもちゃを見つけたとでも思ったのか、男が言った。
そして四ヶ月ほど経つと、男は別れを告げ、去っていった。
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