オーディナリーデイズ8 ボーイズ クライド

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「寒いな…」 と私はカウンターの端に座った。 トオルは私の前に来て、丸めたおしぼりで私の頭を叩く。 「馬鹿…」 痛い…。 「何だよ、今日はベース持って来たぞ」 私はトオルに言う。 「そうじゃねぇよ。お前…」 トオルは声のトーンを落として言う。 「お前、結構な有名人なんだぞ。帽子被るとかサングラス掛けるとか、何かあるだろ」 私は、納得して頷く。 「なるほど…。全く気付かなかった」 そう言うと、またトオルは私の頭を叩く。 「馬鹿…其の二」 「其の二…」 トオルは私が手に持っている缶コーヒーを取り上げた。 「此処はバーだぞ。コーヒー持ち込んでどうするんだよ」 そう言った。
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