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その後店員は本人がびっくりするくらいにあっさりと次元の扉を顕現し青い光を降らせることに成功した。そして店主と店長に次元の扉の安定性にお墨付きをもらってから、店主が忙しい時だけ限定ということでそれは始まった。やはりというか、そのせいで店主の目論見通りに店での仕事が増えてしまったのだった。
過去や未来へと繋ぐ次元の扉を顕在化させ違う時間軸に人を送るという仕事が。
どうして店員である彼がこの仕事をする者に選ばれてしまったのか、当事者である店員は仕事の代価として店主に追求するつもりでいる。もちろん店主がなぜこの能力を使えるのかも。
しかし店員は忘れていた。
店主が初めに放った言葉。
『君が自由に次元の扉を操れるようになったら教えてあげるよ』
店主からの答えはこれからの店員の仕事ぶり次第だなどとは彼は知る由もなかったのだった。
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