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#2 黄色のデイジー
「初めまして浅桜 桃華と言います!よろしくお願いします」
私がそう言うとクラスはざわついていた
「えっ?浅桜ってあの昊さんの娘さん?」
「転校生とか珍しいよね」
「あの子可愛い。さすが浅桜家の娘さん」
「じゃ席は…ちょうどいい茜部の横が空いてるからそこに座れ」
「はい」
先生にそう言われ私は百の横に座った。
「さて新しいクラスメートが増えた訳だが今日の1限目はみんなお待ちかねジュエリスタコンテストについて話そうと思う」
ジュエリスタ?コンテスト?どうゆうこと?
と混乱する私。
「ねぇ百、ジュエリスタコンテストって何?」
「あぁえっとね……まずトップの魔法使いのことを〝 ジュエリスタ〟って言うの。
それで夏にコンテストに出る人を選別するオーディションが行われて、冬にジュエリスタを決めるコンテストが行われているの。
ジュエリスタになるのは男女1名ずつ。
それでジュエリスタになった人はエントランスのショーケースに飾ってある衣装を着ることが出来るの」
「なるほど…………難しい」
「ちなみに桃華のお母さん、我々天芸の女神
浅桜昊さんも、もちろんあの衣装を着てるわよ」
「ん〜確かにお母さんがあの衣装を着た写真を見たことがあるような、ないような……」
一気に説明されたからよく分からなかったが衣装を着れる人はとてもすごい人というのだけはわかった。
「みんなジュエリスタコンテストに出る人は知っていると思うが一応発表しておく」
先生がそう言うと教室があっという間に静かになった。
みんなこのコンテストが楽しみだということが伝わってきた。
「このクラスからは黒井 楪。そして柊雪葵。」
するとまた教室がざわつき始めた。
「やっぱりこの2人だよな」
「さすが黒井様」
「柊さんマジですごいよな」
「柊様ですものもちろんですわ」
柊さんって誰だろ……気になる
「おいお前らーまだ1人発表してない人いるから静かにしろ」
「え?うそ夏のオーディションで決まったのはこの2人だけでしょ」
「あと一人って誰?」
「では発表する……」
私はゴクリとつばをのむ。
「最後の一人は__浅桜 桃華。」
「嘘だろ転校してきてすぐにコンテストに出るなんて…」
「ヤバ…」
「まぁ浅桜家の娘さんだものそうなるわよね…」
「浅桜さんどんな魔法使うんだろ楽しみ」
周りはざわついているが私は1人どんな状況かわからなかった
私がコンテストに出るの?
学園長には魔法を使えないこと話したはずなのに
私は魔法使えないのに?無理だよ。
私は…私…には……無理……
1人混乱している私は置き去りに先生は話を続けた。
「以上3名がこのクラスからジュエリスタコンテストに出るメンバーだ。それぞれ頑張るように。
あとコンテストの実行委員も準備を進めて__」
先生が話を続けても教室が静まることは無かった。
私も私で先生の話は頭に入ってこなかった。
自分がジュエリスタコンテストに出るというのが受け入れられなかった。言葉の意味がわかっても心が追いついていなかった。
「さぁ明日から2週間と3日、コンテストに向けての準備により休みになるがみんな勉強はしっかりとしておくように。
それと黒井、茜部、浅桜、この3人は授業が終わったら先生のところに来い話がある……」
自分の名前を呼ばれ私はやっと我にかえった。
「以上今日の授業は終わり」
先生がそう言うとみんなは自由に動き始めた。
(お母さんと"ゆっくん"が言っていた通りこれから2週間も休みなんてだいぶ自由な学校なんだな…………)
「桃華先生のところ行こ」
「うん」
私はよくわからず先生のところに行った。
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