#2 黄色のデイジー

2/3
前へ
/14ページ
次へ
「3人に集まってもらった理由は言うまでもない。黒井、茜部、浅桜、がこのクラスのコンテスト実行委員だからだ」 なるほど…ん? てことは私はコンテストの実行委員として準備をする、そしてコンテストにも出る…… そしてまだ私魔法を使えない…… やることいっぱいじゃないの!? 「なるほど。では今日から準備を始めたらいいですかね?先生」 と百が先生に聞いた 「あぁ今日から始めてくれ」 「わかりました」 「黒井、浅桜、この2人はコンテストにも出るし準備もある。忙しいと思うががんばってくれ」 「「はい」」 「あ、あとこれ。それぞれの学年の実行委員とやることのリストが書いてある名簿。このリストに書いてあることは全てこなすように」 名簿にはやることとして ・ブーケを受け取りに行く ・ポスター制作の手伝い ・コンテストの舞台の飾り付け など他にもいろいろ書いてある。 「それじゃこれで先生は職員室に戻るから何かあったら言ってくれ」 そう言って先生は職員室へと戻った おっと?私の頭が全然ついて行かないんだけど 「さて何からやるかね……」 「俺はコンテストに向けて歌の練習をする。 お前らはコンテストで飾るブーケでも貰ってこい。」 「わかったそうするよ」 百と黒井さんだけで会話が進む。 「それじゃあ私たちブーケもらって来るわー」 そう言うと百は私の腕を掴みスタスタと歩き始めた。 名簿によるとブーケの担当は3年生の先輩のようだ。 緑野(みどりの)木賊(とくさ)さんと言うらしい ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 私たちは校庭に出た。 校庭はとても広く花壇がある。 花壇には色々な花が咲いている。 「わぁこの花、可愛い」 7cccf1ca-5d69-4428-b05b-24267d432ae6 「この花名前なんだったっけ?」 「これはね"デイジー"っていう花。お母さんがよく育ててたんだ」 「へぇーそうなんだ。昊さん花を育てるの好きだったの?」 「うん。よく庭で花を育ててたの」 懐かしいな…… 「あっこっちには月見草も咲いてる」 「あっちにはチューリップが咲いてる」 「あそこにはバラも咲いてる」 「凄い沢山咲いてる……」 凄いやっぱり広いなこの校庭…… 「あれ?っていうかなんでこんな真冬なのにたくさんの花が咲いてるんだろ……」 「確かに」 「あっこれは黄色のバラだ…花言葉ってなんだったってけ……」 「"平和"だよ。」 「え?」 私は驚き後ろを振り返った。するとそこには 緑髪の男の子がたっていた。 軍手をつけ園芸用のエプロンを身につけた男の子。 制服を見る限り3年生。先輩だ。 「黄色のバラの花言葉だよ。でも"嫉妬"とか "薄らぐ愛"なんて言う花言葉もあるんだ…綺麗なのになんだか切ないよね……」 「な、なるほど…」 「あっ!緑野先輩!」 そうするとさっきまで花を眺めていた百がこっちに来た。 この人が緑野先輩か… 優しそうな人… 「あの私たちジュエリスタコンテストで使うブーケを取りに来たんですけど…できてますかね…」 「あぁそういう事ね。まだできてないんだ… 今から作ろうと思ってたんだ作ってるところ見てく?」 「はい!ぜひ見させてください!」 「それじゃついてきて」 緑野先輩はそう言うと花を手早くつみ教室へと戻って行った。そして私たちは緑野先輩について行った。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加