優しい先輩

イケメン部長

結果、団体戦メンバーに茉莉花先輩は選ばれなかった。練習をよく休む先輩も1人選ばれず、1年の女子４人全員、団体戦に出られることになった。

「は？意味わかんない、ダル、なんなの？マジ無理、は？…」
意味を成さない悪態をつきながら徐々に涙声になった茉莉花先輩はついに泣き出した。外された2人のうち1人は、練習にほぼ来ないし、もちろんこの日も来ていなかった。練習に毎日来ているのに外された茉莉花先輩は惨めだったと思う。取り巻きの葉月先輩と、土屋先輩が慰めていたけど、3年チームに選ばれた土屋先輩は気まずそうだった。
他の2年の先輩達もどうしていいかわからない様子でオロオロしている。
例年、団体戦は上の学年から選ばれるし、入部数ヶ月の1年が出たとしても人数合わせが基本。

何も考えて無さそうな顧問がまさかの展開をぶん投げてきた感じだった。

2年よりもどうしていいかわからないのが1年の私達だ。試合、出ていいの？それは嬉しいけど。でも茉莉花先輩泣いてるし…。

「え？1年で出ないの俺だけ？」
外された男子がなんか言ってるけど誰も相手できる状況じゃない。