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うわ。きっつ…。
依田先輩が茉莉花先輩を嫌いなのは知ってた。でもここまでハッキリと言えるものなんだ。
依田先輩怖い。
弓道場は静まりかえっていた。大会の最中でもここまで静かにならないかも。
弓に弦を張ろうとしていた部員はその姿勢のまま、弓懸と言われる手袋をつけようとしていた部員もその手を止めて、弓道場中が依田先輩を見ていた。
「は?部長が来い来いしつこいから来ただけだし。なんでそんなこと言われなきゃいけないの!?」
言いながら茉莉花先輩は道場を飛び出した。
その場の全員が茉莉花先輩の後ろ姿を見送った次の瞬間
「依田!!そんな言い方ないだろ!?」
静まりかえっていた道場に部長の大声が響いた。いつも優しい部長がすごく怖い顔になっていた。
この時知ったけど、イケメンって怒ると迫力ある。
そのまま部長も茉莉花先輩を追って道場を飛び出てしまった。
依田先輩が…。
依田先輩が一瞬泣きそうな顔になったのを私と陽菜は見逃さなかった。
陽菜を見ると、同じタイミングで陽菜もこっちを見た。
私達は口にしなくてもお互い言いたいことがわかっていた。
((なにこの状況やばーーーーw))
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