完璧な先輩

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私を煽って満足げな芳賀さんはズボンのポケットからスマホを取り出すと長い指で操作し始めた。 「ほら!」 パッと見せてくれた画面には、すでに見慣れた感すらあるドリンクを持つ手の写真が映っていた。 「え、えー?まさか手の写真とはー。」 なんて言って驚いてみせた。 「甘いなー!佐藤さん!オレ顔とは言ってないでしょ。」 嬉しそうに笑う芳賀さん。そんな芳賀さんが見られて私が嬉しいわ。 「これさー、本当は店長がやるはずだったんだけど、店長って指がすげー短いんだよね。したら田中さんがなんか変じゃね?って言い出して…。」 その時のことを思い出してクスクス笑っている芳賀さんをずっと見ていたかったけどその後ろに店長が立っていることに気がついた。 芳賀さんと店長とを交互に見て困っていると 「え?」 それに気づいた芳賀さんが振り向くと同時に店長が芳賀さんの首にガッチリと腕を回した。 「芳賀ぁー!余計なこと言ってないでハンディの使い方教えてあげなさい!」 「いてててててっゎかりましたっ!」 芳賀さんが店長の腕をタップした。
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