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女子の先輩達が道場に入ってきたことに気づいた２年達は大人しくなって部長から離れた。
茉莉花先輩は物足りなそうだったけど、それでも女子の先輩達の前ではさすがに騒げないようだった。
でも茉莉花先輩はただでは終わらなかった。部長から離れる前に背の高い部長の肩に手を置いて背伸びをすると何か耳打ちした。
「あー、了解。」
部長もそれが当たり前のように返事をした。
陽菜と私は顔を見合わせた。
ーーーあの2人、付き合ってんな。
ーーーな。
そして３年女子と茉莉花先輩は仲が悪い。
弓道部の人間関係がわかった日だった。
「部長なら彼女いそうとは思ってたけど、茉莉花先輩かー。」
その日の帰り道、陽菜が切り出した。
「それな」
友達歴は短いけど私たちの考えはこの時完璧にシンクロしていた。
「まー茉莉花先輩かわいいしな。」
「インスタのフォロワー数エグいよね。」
私も他校に行った同中の子に「佐野茉莉花って実物もかわいいの？」って聞かれたことがあった。
「でも茉莉花先輩ってーー。」
「「性格がね。」」
私たちの意見は完全に一致していた。
「顔いいけど性格最悪！！！」
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