今宵の月

2/2
前へ
/2ページ
次へ
「良成は月が好きか?」 二人で着物を羽織り、縁に出て月を眺めた。 「はい、控えめで凛とした美しさが」 そう言うと、壱馬は良成の肩をそっと抱いた。 「それでは、まるでそなたの様だな」 「そ、そんな……」 暗闇で良成は頬を染める。 良成は、今宵の月をいつまでも忘れないだろう、と思う。 Fin_
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加