six

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「やっぱり! 言ってくれれば良かったのに!」 「本当に大したことはなかったんだよ。でも、ごめん。今度からは少しでも具合が悪かったらちゃんと言うよ」 「ん。約束、しろよな」 俺が頷くと、今度は伊春の方から質問をしてきた。 「父さんと母さんとは、最終的にはどんな話になった?」 「ああ。病気を理由に俺との結婚を躊躇ってる伊春はアホだなって話をした」 「アホかぁ」 「……アホだよ。でも、そんだけ俺のことを真剣に考えてくれてたってことだから許してやる。あと、今後のことはちゃんと二人で考えるって伝えてある」 「……ありがと、尚」 ……お礼なんていいのに。 寧ろ俺の方が、そこまで大事に想ってくれてありがとうって、本当はもっと素直に言いたいんだ。 「まあ今後のことを話し合うとはいっても、俺達はこのまま恋人として付き合っていく、ってことでいいんだよな?」 「尚はそれでもいい?」 「いいに決まってんだろ。言わせんなよ」 「良かった。嬉しい」 「……」 ……なあ伊春。嬉しいならさ、そんな切ない顔して笑うなよ。病気だろうとなんだろうと、俺達の関係はこれからも変わらないんだから。 だからきっとこれからも何も変わらず、このまま楽しく過ごしていける、よなーー?
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