six

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それから数日後の夜のことだった。 いつものように伊春の部屋で一緒に寝ていたのだが、伊春が起きている気配がして、俺も目を覚ました。 「伊春?」 伊春は上半身を起こした体勢で胸の辺りを押さえ、肩を上下させて呼吸を乱しているように見えた。 「伊春、大丈夫か?」 「あ、ごめん尚……起こしちゃった?」 「それは全然いいって。それより、体調悪いのか?」 「……少し。でも薬飲んだし、すぐに良くなると思う。たまにあることだし」 「何か温かいもの飲むか?」 「ありがとう。じゃあ、お願いしてもいいかな?」 「おう!」 俺はキッチンに向かい、温かいココアを淹れて寝室に戻った。 部屋の電気は薄暗いまま。電気を点けようかとも思ったけれど、目が冴えてしまうかもしれない。眠くなったらすぐに寝てほしいから、あえて電気は点けなかった。 俺からマグカップを受け取った伊春は、ゆっくりと口付けて「美味しい」と言ってくれた。
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