亜空間へレッツラゴー

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亜空間へレッツラゴー

「何故ですかアスモデウス様!!お母上を手にかけてしまうなんて!」 「……フン。うるさいぞ下民共、喚くな」 屋敷の方達俺の性格知っちゃってるんでスよねー んー、実に非常事態! これから悪役演じなきゃならないのにその前に本性知る人いるとかオワタやん この人たちは1回全員何とかして新しい使用人連れてくるか…… 「母上が優しくと仰ったからその通りに接しただけのこと。眠ってしまった今ではそのようなことはしなくていい はぁ…そもそも母上はなぜそんなことを仰られたのか、全く理解できない。所詮下民の中でも最底辺の奴隷であると言うのに……」 「アスモデウス様ッッ!!」 「……あぁ、そうそう 貴様らは俺の屈辱の日々を知っているんでな。いずれ全員処分だ、楽しみにしておけ」 使用人の人たちと戯れてる場合じゃない。ママ上がそろそろ起きた頃だ、様子見に行かないと 「アスモデウス様、じいやはあなたの性格をよぉく知っております。きっとなにかお考えがあるのでしょう」 「………」 「じいやは坊ちゃんのなすことに何も苦言を申し付けません。どうぞ、気に病むことなく実行くださいませ」 じいや勘強すぎじゃて …フッ、勘のいい爺さんは嫌いだy嘘ですめっちゃ好きッスじいやマジラブチ 何故という顔を浮かべる使用人たちを置いて、広間を出た。さっさと扉を閉めておいて深呼吸をする。これから為すこと意識を集中させた 「……転移」 閉じた目を開けると、そよ風になびかれる1面の草原。少し先にはこじんまりとした家が見える うんうん、我ながら素晴らしい出来栄え ここは俺が作り出した亜空間。キムタクが演じた某ジブリの金髪イケメンがヒロインへプレゼントした空間をイメージしている 精霊、特にママ上みたいなドライアドの人たちは綺麗な自然を好むと本に書いてあった。それならばこんな感じがピッタリじゃね?と思ったのがジブリオタクによる見解だ ……あぁ、着いてしまった 草原を歩き、小川を飛び越え思考にひたっているととうとう着いてしまった。ママ上が療養されている家に あんなことしちまったしなぁ、嫌われてもしょうがない。でもそれされるのやっぱ精神ダメージが…… うん、自業自得だわな。行くか 「……フゥ」 深く深呼吸をしてノックを3回。2回だとトイレでやるやつらしいぜ、面接する受験生の生徒諸君は間違えんようにな 「どうぞ」 か細いながらも澄んだ声が聞こえた 1拍置いてドアノブに手をかける 「……ふふ、やっぱり。僕の考えは正しかった」 自分の予想と裏腹にベッドに寝ているママ上は周りに花が咲くような笑みを浮かべていた
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