ホワイトムスクの贈り物

7/31

9人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
「次回作に猫を…」 上杉さんは私の傍まで来て、私の机の上のメモを覗き込んだ。 いつも白い紙を机の上に置き、気になった事をメモする癖があった。 そんなつもりは無いんだけど…。 「赤川次郎先生の三毛猫ホームズシリーズみたいに大人気になる可能性もありますね」 それじゃ二番煎じになってしまうが。 「上杉さんにとって猫の話と言うと何かな」 「私ですか…」 上杉さんは唇に指を当てて考えていた。 「やっぱりジブリの映画ですかね…」 ジブリの映画で猫と言うと、「猫の恩返し」「魔女の宅急便」「耳をすませば」「借りぐらしのアリエッティ」など…。 他にも出て来る話はあるのかもしれないが、記憶に薄い。 「なるほどね…」 上杉さんは机の前に置いた椅子に座った。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加