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「次回作に猫を…」
上杉さんは私の傍まで来て、私の机の上のメモを覗き込んだ。
いつも白い紙を机の上に置き、気になった事をメモする癖があった。
そんなつもりは無いんだけど…。
「赤川次郎先生の三毛猫ホームズシリーズみたいに大人気になる可能性もありますね」
それじゃ二番煎じになってしまうが。
「上杉さんにとって猫の話と言うと何かな」
「私ですか…」
上杉さんは唇に指を当てて考えていた。
「やっぱりジブリの映画ですかね…」
ジブリの映画で猫と言うと、「猫の恩返し」「魔女の宅急便」「耳をすませば」「借りぐらしのアリエッティ」など…。
他にも出て来る話はあるのかもしれないが、記憶に薄い。
「なるほどね…」
上杉さんは机の前に置いた椅子に座った。
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