ホワイトムスクの贈り物

8/31
前へ
/31ページ
次へ
「先生はどんなお話が…」 私も少し考えた。 そう言われてピンと来るモノが…。 「トムとジェリー。あれは子供の頃よく見た気がするな」 「トムが猫でしたっけ。ジェリーが猫…」 世代の違い、所謂、ジェネレーションギャップと言うモノだろうか。 「トムが猫だね」 上杉さんはクスクスと笑い、 「擬人化が凄くてどっちがどっちかわからなくなりますね」 と言う。 まあ、確かにそうかもしれない。 「あとは、やっぱり「吾輩は猫である」かな…。あの時代に猫を主人公に書いた小説なんて斬新だったんだろうな」 上杉さんは無言で頷いている。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加