First Step

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「それにあの当時で行けたんだったらその後何で誰も行かなかったの? 日々技術も科学も進んでるのにあれから50年間誰も月には行っていなかった。おかしな話よね」 「お母さん、都市伝説の読み過ぎだよ」 「都市伝説ってバカにするけど、火のない所に煙は立たず。何もなければ伝説は生まれない。都市伝説なんてファンタジーだ、って言ってるのは真実を隠蔽したい奴等なのよ。真実を知られないためにね」  テレビの中では宇宙飛行士が相変わらずふらふらと歩いている。気を抜くと跳ねてしまい歩きづらそうだった。 「だからこれが本当の最初の一歩よ。日本が初めてやってのけたのよ」 「本当に? ねえお父さん、本当にそうなの?」  今まで黙ってテレビに見入っていたお父さんがゆっくりと口を開いた。 「……違う、違うぞ」 「何が違うの?」 「初めてなんかじゃない。人類は何度も月に行っている。それも頻繁にな」 「え?」 「奴等が隠している真実、それは月の裏側に巨大プラントがある事だ」 「はあ〜?」
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