Chapter1:発症

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3 耐えがたい苦痛 放課後になり、嗣博と賢四郎は約束通り波玖を学校近くの運動場に呼び出した。そして人が来なさそうな目立たない隅っこで、嗣博が 厳しく追及した。 「お前さー、根暗に見えて結構な女好きだよな?俺、知ってんだよね。お前、体育の授業前に女子の着替えガン見してたろ?まあ気持ちはわかるけどよ。スタイルいい女はこのクラス多いし」 「い、いや僕はそ、そんなこと……」 「おい、俺たちに逆らう気か?お前、一回スマホ見せてみ」 「あ、ちょっと……」 今度は賢四郎が嫌がる波玖を制して、無理やり彼の右ポケットからスマホを奪い取った。 そして2人は、笑いながらスマホ内部のフォトを確認し始めた。その間、波玖はビクビクと震えている。 「何これ、エロ画像のスクショばっかじゃん。やっぱ俺の予想あったりぃ~!ん?おい、賢四郎。見てみろよこの写真」 「どれどれ……うわ、ヤバこいつ!自分の下半身撮ったの保存してる(笑)」 背の高い2人の不良に恥ずかしい写真を見られ、いてもたってもいられなくなった波玖は、声を荒立てて反抗した。 「返せ!それは僕の携帯だ!」 「はーい、ちょっと待ってねむっつりスケベくん!今嗣博が大事な"証拠"移してるところだから、さ(笑)」 暴れる波玖を、賢四郎がふざけて取り押さえる。その間に嗣博は、波玖が自撮りした下半身の写真を自身のスマホに素早く送信した。 「波玖。お前、この写真"学校裏サイト"にばらまいてやろうか?これ兵頭波玖くんのチ○ポですって。どうなるか、わかるよな?」 嗣博は波玖のスマホを頭上に振り上げ、奇妙ににやけて言った。そして続けて迫った。 「そんなことになったら、もうお前恥ずかしくて生きていけないよな?」 「自殺しちゃうかもしれないでちゅねぇ〜」 波玖を拘束している賢四郎も、赤ちゃん言葉で(あお)る始末。波玖はもう精神が限界だった。 「頼む。本当に恥ずかしいから返してくれ。この件は秘密にしておいてくれないか?何でもするから……」
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