ジークとサニャ1 同士は言葉なくとも通づる

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 医長は確信している様で、楽しそうに語る。 「根拠はある、彼の持つ薬草のいくつかは魔力の豊富な土地でもそうそうお目にかかれない代物だ。  定番のものでも大きさや厚みが違う。  、、つまり、この国より魔力豊富な地から来たものには間違いない。」 「それが始祖の地だと言うのですか?  それはあまりにも短絡的では?」 「隣接する4国、その先の2国を含めても、一番魔力の高い地は我が国。  それを考えれば短絡的な考えではないとおもうがな。  まぁ、詳しくは文献をもう一度洗ってみねばわからんが、始祖の地にある国の一つがステルラ王国だったと記憶している。    若く、力のある青年が砂漠の先に夢を見る事もあるのではないか?  文献にあるということは、過去、越えできたものがいたということ。  それでもまぁ憶測ではあるがな。」  、、、同言語で、この国よりも魔力のある国か。  近隣で一番力を持つのはこの国だ、驚異となる国があるなら知らないはずはない。  それに、、見たことのない魔法を使う。 「いや、なんか、納得しました。  デスワームを2体倒すなんて普通じゃないですから。なるほど、、、  ははっ、つまり高位魔法士の上の存在ってことか。」 「悪しき感じはせん。ただのあどけない青年だ。  旅をするならそう長くは留まらないだろう、見守る程度が丁度いい。  我が領の恩人には間違いないだろう?」 「ええ、黙っておきます。  国にバレれば囲われるでしょうから。」 「賢明だ。  彼にもそれとなく気をつけるように伝えておけ。」 「わかりました、、、では。」  なるほど、俺の中でストンと落ちた。  始祖の民の末裔だったならば、あの強さ、納得だ。   ーーーーー    
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