ジークとサニャ2 新しい2階の住人 

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「スパイ?」 「怪しいけど、、、んー、怪しいけど。  それならあんな堂々と得物さらさないと思うのよ。  スパイなら、こっちの言語は始めから流暢に話せるはずだし、タァナは愛想無さすぎよ。  逆にドゥは表情出過ぎ。    タァナは最初そうかなって思ったけど、、領主にメイドとして雇われたいって訳でもなさそうでしょう。  そうね、、、ドゥに依存してる感じ?彼女、彼のために生きてるって感じがする。    たまに彼を見て口元が緩むの、それにね、彼とは普通に会話してたわ。  笑ったら可愛いでしょうに、彼にしか心を許してないのかしらね。  そんな印象よ。」 「奔放な若君と心配症でついてきた侍女って線は?父親に息子を頼むって雇われてるとか?」 「あははっ、いいねそれ。そんな小説ありそう。    ガッツリ主従関係に見えるけど、違うわ。  二人の会話、ちょこちょこわかるから聞いてたけど、彼女が暴走して彼が諌める感じ。  彼の身の回りの世話をしてるのも、あのお仕着せ姿も、好きで勝手にやってるのよ。  面白いわよね。」 「えーと、つまり、タァナはあれが普通なのか?」 「ええ、あの姿が標準装備なのよ。  ドゥは対等なつもりだわ。」 「結果、危険じゃないと。」 「わかんない。  会ったばかりだし。でも彼、悪い子じゃないし、タァナも悪意は微塵も感じないわね。  二人の様子は私も見るから、とりあえず様子見でいいんじゃない?」 「そうだな。」 「そうよ、変に疑って敵対してご覧なさいよ。  デスワーム二体以上の強さなのよ、この町がただじゃ済まないでしょうよ。  圧倒的強者は、勇者にもなるし、魔王にもなるんだから。  味方につけとくべきでしょう。」 「魔王は、、困る。」  うん、串刺しにされるのは嫌だ。  普通にしてりゃただの好青年だしな。仲よくしよう。  翌朝、マノーが迎えに来た。  城に報告に来いって、お達しらしい。  サニャに二人を頼んで早々に家を出た。
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