先生徒

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咲季は、次席で入学していた。 咲季の父親は、神社の神主である。 母親の営む茶道教室に、咲季は習い、岡倉天心の座右の書としている。 学校生活では、気遣いがよくでき、友達が増えていった。 そのなかで、秋川吉美(アキカワヨシミ)と親友になった。 そして、お互いの家に、遊びに行ったりしていた。 咲季は、吉美の、心や精神的な話と興味が合い、休みの日には、一晩中、語り合ったりすることもある。 咲季の妹が、部屋に入ってきて、二人の語り合いに、加わることもあった。 妹も、両親の影響を受け、心の話に関心がある。 咲季の家庭では、穀物と野菜を中心とした、食事をしている。 肉は食べないことはないが、ほぼ穀菜食である。 吉美は、日向家の料理をご馳走になると、体の調子が良くなってくる気がして、いつも感動するのだった。 そんな日向家の、穀菜食にこだった食事が、吉美には、お気に入りだった。
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