4人が本棚に入れています
本棚に追加
「100円?!」
思わず叫んだ。
僕の小説は自動販売機の缶ジュースにすら及ばない。
落胆していたが、これは賞に応募する前のものだ。ここから書き直してよりよいものにしていけばいい。
「いったい何処が悪かったんだろう。オチが弱いか」
少し書き直して、虫に食わせた。
「あれ?」
文字は消えず、金も出てこなかった。
虫がいなくなったのかと思い、適当に違う話を書いてみた。
文字が消え、120円分の硬貨が出てきた。
「同じような話はお気に召さないというわけか……」
しかし先程より、微量だが値が上がっている。
つまり少しは向上しているということだろう。
この調子で何度も書いていけば、受賞が取れるような話が書けるのではないか。
それから僕は色々な話を書いては、毎日虫に食わせていった。
最初のコメントを投稿しよう!