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伸びをしたくて車外に出てみたが、両手を空に向かって大きく突き上げてみたが、この降りしきる雪の中でも余部鉄橋は見事なまでの朱色を、ひけらかしていた。
「これじゃチエンなんて関係ないよね。この停滞の先頭の車両は何をしてるんだろう? 事故? それともスリップで立ち往生? ほんと早くカニ喰いたいよな。」
「私、ちょっと先頭車両確かめて来ましょうか?」
「ダメダメ、ここから見えないもの、先頭なんてず~と先だろうし、この様子じゃ歩くのも危ないよ」
「じゃ、あそこのコンビニで温かいものでも買ってきます。どうせ暫くは動かないでしょ⁉」
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