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【16:05】
2組チョコレート計画が実践される時が来た
帰りのSHRを前に
風帆が石塚に言った。
「彩先生が男子全員 会議室に来てって」
「あやちゃんが?」
「うん 早く行ってSHR始められないから」
「りょ」
昼間に駄々っ子ぶりをみせた彼はバレー部のエースで男子評議委員の人気者。
その石塚の後についていく最後の1人
が 階段を下りてから
風帆の合図で各チームに分かれて作業を始めた。
「ひより!黒板に大きなハート描いて!」
「うん」
詩音の指示を聞いてチョークを持つ。
黒板の中心に線を描くと
数人の女子がその周りを小さなハートで飾る。
風帆たちは大袋入りのチョコを
教卓の前に広げ、小さなのパッケージの表面に1個ずつメッセージを書き込んでいく。
「15分が限界だよ!!」
私達だって男子にサプライズするんだ。
バレンタインでアオハルしたい。
担任の彩先生に事情を話すと
私達よりも すごいやる気で
わざわざ この準備のために
会議室を借りた。
女子全員で くすくす笑う。
「どんな顔するかな」
チョコレートの裏面に丸い磁石を置き
セロハンテープで固定。
準備できたものから 順番に
描いたハートの中に貼り付けて
可愛い黒板アートが出来上がった頃、
作業が終わったらしい男子達が教室へ
戻ってきた。
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