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1章 3
第1異世界村人のAさんに昼飯をご馳走になったハヤト。
ハヤトはジェスチャーで、「記憶をほとんど無くした」と伝えた。
「頭を打ったのか?」みたいなジェスチャーをされた。
「打ってないと思うが分からない」とジェスチャーした。
「これから村長の家に連れていく」みたいなジェスチャーをされた。
うなずくハヤト。
回りの建物とは見るからに違う大きな建物に連れていかれた。
(この土地で1番の権力者の家か)
でかい爺さんが座る部屋にAさんと共に通された。
(でかい爺さんだな。この世界は、身体がでかいほど偉いのか?)
「コングリ、サランクリラ、コリクレリ」
「ブハッ ! ハッハッハ!」
でかい爺さんが何かを言ったら、突然にAさんが大笑いしだした。
(爺さんが面白い事を言ったのか?)
「今ので笑わないとは、本当に言葉が分からないようだ」みたいなジェスチャーをされた。
(本当に分からないが。しかし、どんな面白い事を言ったのか気になるだろ。おい)
「お前、殴り合いは強いか?」みたいなジェスチャーをされた。
「分からない」とジェスチャー。
(この世界の人間の強さが分からないしな。まあ、俺が転移した世界では俺が自動的に最強になるけど)
ハヤトが異世界転移すると、自動的にハヤトはその世界で最強の存在になるのだ。
ステータスに書いてあるから間違いない。
「Aと殴り合いしてみろ」と、でかい爺さんがジェスチャー。
(何でだよ)
「俺は人を殴りたくない。俺の拳を知りたいなら、何か、堅いものを殴らせてくれ」のジェスチャーをする。
「堅いものか。分かった、用意する」と爺さんのジェスチャー。
庭で丸太を殴るらしい。
横に固定した太い丸太をAさんが殴った。
丸太は折れた。
新しい丸太を用意している。
(折るのかよ。丸太がもったいないな)
「やってみろ」とジェスチャー。
ハヤトは丸太を殴った。
右手が丸太を貫通した。
丸太を支点から折るのではなく、拳を貫通させたので驚くAさんたち。
でかい爺さんは目を丸くして驚いている。
貫通させた部分を拾って、丸太に戻すハヤト。
貫通した丸太が使えるかは知らないが。
「お前、凄いな」とジェスチャーするAさん。
「そうですか?」とジェスチャー。
うなずくAさん。
ハヤトは村長宅に住むことを許された。強いかららしい。
強くなかったら村から追い出されたらしい。弱い男は村に不要なのだそうだ。
そんな説明をAさんにジェスチャーでされた。
ハヤトの歓迎会みたいなものが開かれるらしい。
(強ければ引き入れて、弱ければ見捨てるのか。まあ、当たり前と言えば当たり前かもだが。とりあえずは寝る場所は確保できたようだ)
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