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やはり簡易的なマスクでは防げなかったか。一年に一度、この時期になると自然の猛威が我々を襲う。本来ならこの土地は、人類の生きていい場所ではないのだと、改めて思い知らされた。
「あれ? ショーンこんなときに出かけていたの? 予報出ていたのに。」
「ああ、セナ。予報を見てなかったんだよ。まったく、急に降り始めたもんだから、あわててしまったよ。」
「防護マスクもつけてないじゃない。早くシャワー浴びて、薬を飲まないと、種が発芽してしまうかもしれないよ。」
「おや、セナも前は博士はホラふいているって言ってたじゃんか。ホラ博士は名前のとおり、大ホラふきだってさ。」
「でも、やっぱり心配じゃない。人間での報告例はないにしても、他の動物にはさ。」
「いいじゃないか。花の咲いた人間なんて、メルヘンチックでさ。」
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