序章

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序章

  高見に帰って、これまでとは少し違う日常に戸惑っている ランディーを呼ぶ声がなくなったこと 二人分で終わる買い物 出迎えのない帰宅 庭先で始めた素振り 「おやすみ」と言う相手が一人になったこと ランディーがいないだけでこんなに静かになるなんて、思いもしなかったよ お前は確かに我が家の一員だった いなくなって実感するって、こういうことなんだ いつか、この静けさにも自然と慣れていくんだろう だけど今は―― 寂しいよ、ランディー     
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