家選びに反映される過去の苦痛

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 物件を複数見てまわるなかで、閉塞感を嫌う私の趣味を実現するには「天井の高さ」が意外と大きいことにも気づきました。  角部屋は窓が多いから開放的なのではないかと思ったのですが、天井の高さのほうがダイレクトに変わって感じる要素だなと体感しました。  どうしてこの物件には心惹かれないのだろうと考えると、過去の嫌な経験が想起されるという流れで、自分のルーツと価値観に向き合う家探しとなりました。  そうやって消去法で候補を絞りつつ、最後は「ここに住んだら嬉しいかも」という気分の華やぎで購入物件を決めました。 「あんな思いは二度と繰り返したくない」というのは私の強い行動基準のひとつです。あんなブラック企業には二度と勤めたくないとか、精神科の閉鎖病棟で四肢拘束されるのは二度と嫌だとか、そういった事柄です。  実際に二度と経験しないためにはどうしたらいいのか考えるわけですが、一つ避けるだけならやるべきことは比較的明確かもしれませんが、避けたいことは複数あるので自分なりに組み合わせて調整します。  未経験だけれど大変そうだから避けたいというのはあまり考えておらず、過去に苦痛だった出来事を繰り返したくないという思いが強めで、選択肢があるときには何かと思い出します。
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